産後のケア・・・中華系マレーシア人の場合

マレーシアはマレー系、中華系、インド系の民族で構成されているため、産後のケアもそれぞれの民族により異なるそうです。今回はまず中華系マレーシア人の場合について書きたいと思います。日本では産後に骨盤を閉めると言うくらいしか今まで聞いたことが無かったので面白い文化だなと思いました。

 

まずこの産後のケアは出産から1ヶ月間続くそうで、伝統的には実母もしくは義母がお世話をしてくれるそうです。ただ、最近はこの産後のケアを専門としている”Confinement lady”を雇う方も多いようです。また都市部ではConfinement Centreなるものもあり、そこに1ヶ月間滞在することも可能だそうです。ただ、こういったセンターは父親が訪問することを禁止しているそうです。

 

【中華系マレーシア人の産後ケアにおける決まりごと】:
・産後ケアの期間は髪の毛を洗ってはならない。(従い、ドライタイプのシャンプーを使って髪の毛を洗う方もいるようです。)
・冷たい水など『冷やす』要素に触れるのを避けること。従い、冷気が出るエアコンや扇風機の使用も避けるべきだそうです。
・お風呂に入る時は特別なハーブを煎じたもののみ。

 

これらの決まりごとは全て体を温かく保つためのものです。体の温度を保つことはリュウマチ、関節炎、頭痛や体の痛みが後々発生するのを防ぐと信じられています。

 

【中華系マレーシア人の産後ケアにおける食事】:
生姜や特別なハーブの醸造により作られた強壮剤など体を温める効果がある様々な食事を摂ります。これらの食事を摂ることにより、血行が良くなり関節が強化されると信じられています。また、魚のスープを飲むことにより母乳の出を良くするとも信じられています。

 

一方、体を『冷やす』とされる冷たい飲み物、キュウリ、キャベツやパイナップルは避けられます。また、『風をもたらす』とされる玉ねぎ、ジャックフルーツなどは赤ちゃんに疝痛を起こすとされているため、禁止されています。

 

これらの決まりごとに則った食事を準備するのは大変なので、近頃は産後ケア専用の食事を準備してくれるケータリングサービスもあるそうです。

 

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