現在妊娠定期健診・出産のために受診中のマレーシア・クアラルンプール市内のバンサーにあるパンタイ病院の出産準備教室に通い始めました。毎月開催されていて、合計5回のコースです。パンタイ病院の患者さんであればRM 300、そうでなければRM 350で受講することができます。開催時間は平日の夜に各2時間程度です。
第1回目のテーマは母乳と乳児の生存について
パンタイ病院は母乳で赤ちゃんを育てることを推奨している病院だそうです。また出産後に赤ちゃんとお母さんの絆を深めるための”Skin to skin”ということを実施されていることを知り、母親となる私としてはこの病院を選んで良かったな、と思えました(他の病院も実施しているか否かは不明ですが)。
”Skin to skin”とは出産直後に赤ちゃんをお母さんのお腹の上に乗せ、赤ちゃんが自力でおっぱいの方に向かい、乳房を見つけ、乳首に自分で吸いつく過程のことを言っているそうです。パンタイ病院ではこの”Skin to skin”は「実施を希望しない」という内容のコンセントフォームにサインをしない限り皆実施されるそうです。もちろん私は実施を希望します。
さて、母乳についてですが、講習によると・・・
- ■母乳は出産後6ヶ月間は続けるべき。
- ・この間、動物性のミルクや粉ミルクをあげてはいけない。
- ・水、お茶も他の液体もだめ。
- ・最初の1ヶ月は特に哺乳瓶は使わない(母乳をコップに入れる)・・・哺乳瓶と母乳の場合の吸い方が異なるため、赤ちゃんを戸惑わないように。
- ・母乳で育たないと体内から酵素が出ないから肥満の原因になる(食べ物を分解する力がない)
- ・24時間に8-12回授乳する必要がある(8回(30分)・・・男の子、12回(45分)・・・女の子)
- ・母乳は2年間程度続けるのが理想。
- ・6ヶ月経過したら間離乳食や他の食べ物も与え始める。
- ■母乳がなぜ良いか
- ・赤ちゃんの免疫力がアップする。
- ・赤ちゃんの発育を促進する。
- ・産後に鬱状態になることを削減する。
- ・産後に子宮が収縮するのを手助けする。
- ・哺乳瓶を購入、買い替え、洗浄、滅菌などする手間が省ける。
- ■おしゃぶり・・・たいてい泣きやむために使われる。
- ・『泣く』と言うのは赤ちゃんのコミュニケーション手段。
- ・赤ちゃんのコミュニケーションを妨げるのはだめ。
- ・お腹がすいたサインを示すことができない。
- ■お腹すいた時のサイン
- 【1】口を開ける
- 【2】口に振れたものを吸い始める
- 【3】自分の舌を吸い始める
- 【4】自分のこぶしを吸い始める
- 【5】泣く
- ※【5】に至ってしまう前に気付いてあげることが大切
- ※赤ちゃんは突然【5】へ直行することはない・・・もし泣いた場合は体調が悪いなど他の理由
- ■Colostrum(初乳)
- ・妊娠7カ月から出産後の数日間につくり出される
- ・黄色
- ・プロテインとビタミンAが多い
- ・内蔵をコーティングする・・・将来普通食を食べ始めた時にアレルギーを防ぐ
- ■産後のケア
- ・最初の1週間はハーブ、スパイス類は食べてはいけない・・・赤ちゃんは消化する力が無いから。生姜であっても量は少なめに。黄疸になる確率が高くなる・・・赤ちゃんの肝臓に負担がかかり過ぎるから。
- ・朝鮮ニンジン・・・母乳がつくり出されるを妨げる。
- ・最初の1ヶ月は白い野菜はダメ・・・カリフラワーなど
- ・授乳期間中はずっとキャベツはだめ・・・母乳が作られるのを妨げる酵素がある。
- ・水を飲み過ぎてはいけないというのは科学的根拠はない
- 【その他アドバイス】
- ※赤ちゃんがお腹をけったら蹴った反対側を軽くたたく・・・赤ちゃんとのコミュニケーションの方法
- ※赤ちゃんのために何かすると決めたら継続すること・・・赤ちゃんが慣れたことをしてあげる(例:寝る前に音楽を聞く)
- ※授乳記録をつけると良い・・・特に最初の2週間(最近はアプリもあり)
- ※母乳を製造保存すると72時間もつ、冷凍の場合は3ヶ月
- ※風邪をひいていたり、水疱瘡にかかっていても授乳を続けて良い・・・風邪菌と戦っているためより多くの抗体を含んだ母乳になる
- ※もし粉ミルクをあげる場合は母乳と同じ量にしないといけない・・・栄養過多になる
- ※ミルクを吐きだした場合は質感をみる
- ・ヨーグルト状・・・前回のミルクが消化できていない(問題があるかもしれないが、母乳の場合は起きない)
- ・水状・・・飲み過ぎ
- ※退院後3日目に小児科を受診する必要がある。
- ※その後1-2週間内に次の診察がある。
- 【その他情報】
- ※パンタイ病院では退院には産婦人科、小児科、lactation nurseの三者からOKをもらってから退院できる
- ※マレーシアの授乳率は19%、シンガポールは45%(60-80年代は粉ミルクが主流だったから若年層でも心疾患を発症するケースが多い。)
といった感じです。これからもっと更新していきます。
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