産後のケア・・・インド系マレーシア人の場合

マレーシアに住むインド系マレーシア人の場合、産後のケアは出産に伴い身体が受けたストレスから完全に回復することを目的としています。出産に伴う出血やエネルギーの喪失により母体は『冷え』の状態にあると考えられ、中華系とマレー系の産後のケアと同様で身体を温めることが母体の回復に最適だと考えられています。実際の産後のケアは地域ごとにより多少異なるそうで、たいていご本人の新族内の女性達と同じ方式にならってケアを実行するそうです。この産後のケアを忠実に実行しなければ、後々腰痛や関節痛に悩まされると信じられています。

 

産後のケア期間中はDaiやAmahと呼ばれる方々が専属でケアをされます。このDaiやAmahの役割は母親に特別な食事を準備したり、母体をマッサージしたり、お洗濯のお手伝いをします。マッサージは決まった手順により行われ、ハーブで作られた巻物が腹部に巻かれます。Daiによるマッサージは母親だけではなく、赤ちゃんに対しても行われ母親に対してはギー(北インド方式)、マスタードオイル(東インド方式)もしくはココナツオイル(南インド方式)が使われます。マッサージの後には母親のおなかのたるみを解消するために長い布が巻かれます。また、赤ちゃんのマッサージにはオリーブオイルが使われ、沐浴の際にはお米を研いだ水(Kanji)が使われ、赤ちゃんの骨を強化すると信じられています。

 

【インド系マレーシア人の産後ケアにおける決まりごと】:
・産後のケア期間中は母子共に家の特定の場所で過ごす必要があるようです。

 

【インド系マレーシア人の産後ケアにおける食事】:
食事の内容は主に母乳の出を良くすることに注力されており、葉野菜、サメの肉、にんにく、黒豆のプディング、フェヌグリーク(インドのハーブ)が良いとされており、産後のケア期間中は赤唐辛子の摂取は避け、代わりに黒コショウを使うことが勧められています。

 

またこの他にも下記の様な禁止事項があります。

・魚介類は赤ちゃんのおう吐や皮膚炎を発生させるため禁止。
・キャベツ、なす、ブドウなどの果物や野菜は『風をもたらす』食べ物として禁止。
・大量の水を飲むことも禁止。
・赤ちゃんに疝痛を起こさせるために、ジャックフルーツや玉ねぎ等は授乳期間中には禁止。

 

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